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上腕二頭筋の痛みの治し方は?重症化のリスクを見極めるための全知識
上腕二頭筋の痛みで悩んでいませんか?
腕を伸ばしただけでズキッと痛む、肩を動かすたびに違和感が走る、そんな症状が続いているなら、それは「筋肉痛」ではなく、上腕二頭筋長頭腱炎などの炎症や損傷のサインかもしれません。特に40代以降になると腱や筋肉の柔軟性が低下し、ちょっとした動作でも腱の付着部に炎症が起こりやすくなります。放置すれば、断裂や癒着といった重症化のリスクも否定できません。
事実、整形外科でのMRIやエコー検査により、上腕二頭筋の炎症や断裂が確認されたケースでは、痛みを我慢していた期間が長かったという報告が見られます。早期に適切な診断を受けることが何より重要です。
本記事では、上腕二頭筋に痛みが出る原因から、マッサージやストレッチ、セルフケア、そして手術やPRP治療まで、段階に応じた治し方を徹底解説します。最後までお読みいただければ、あなたにとって最適な対処法が見えてくるはずです。
蟹ヶ谷スポーツ接骨院では、体の不調やスポーツによるケガの治療を専門に行っております。痛みや違和感を感じる部位に対して、適切な治療とケアをご提供し、早期回復をサポートいたします。また、リハビリテーションや予防ケアも行っており、健康な身体づくりをお手伝いします。患者様一人ひとりに合わせた丁寧な対応を心掛け、安心して治療を受けていただける環境を整えております。お気軽にご相談ください。

蟹ヶ谷スポーツ接骨院 | |
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住所 | 〒213-0025神奈川県川崎市高津区蟹ケ谷3−15 安藤ビル |
電話 | 044-777-8843 |
上腕二頭筋に痛みが出る仕組みと主な症状とは?早期発見のための基礎知識
さまざまな上腕二頭筋の痛み
上腕二頭筋は、肩から肘にかけて走る二つの筋頭からなる筋肉で、肘を曲げる、前腕を回外する(手のひらを上に向ける)といった日常動作を支える重要な働きを担っています。
上腕二頭筋に痛みを感じた際、多くの方がまず思い浮かべるのが「五十肩」かもしれません。しかし、実際には上腕二頭筋長頭腱炎、腱板損傷、肩関節周囲炎、肩関節インピンジメント症候群など、肩の痛みを引き起こす原因は非常に多岐にわたります。
これらの代表的な肩の病態を比較した表を記載します。
疾患名 | 痛みの部位 | 主な症状 | 可動域制限 | 痛みの特徴 |
上腕二頭筋長頭腱炎 | 肩の前方~上腕 | 荷物を持ち上げる時の鋭い痛み | 軽度~中等度 | 局所的な痛み、夜間痛を伴うことも |
五十肩(凍結肩) | 肩全体 | 着替え動作や結髪動作が困難 | 強い | 動かせない、鈍痛・夜間痛が主 |
腱板損傷 | 肩の奥・外側 | 動作時の引っかかり感や痛み | 中等度 | 動かした時にズキズキする |
このように、症状は一見似ていても、その病態や治療法は大きく異なります。自己判断でのストレッチや湿布だけでは改善しないケースも多いため、信頼できる整形外科やリハビリ施設で正しい診断を受けることが重要です。
特に注意が必要な「上腕二頭筋長頭腱炎」
長頭は肩甲骨の関節上結節から始まり、肩関節内の滑液包を通って上腕骨の結節間溝に沿って走行し、最終的に前腕の橈骨に付着します。
項目 | 内容 |
起始部 | 長頭:肩甲骨関節上結節、短頭:肩甲骨烏口突起 |
停止部 | 橈骨粗面(前腕) |
主な作用 | 肘の屈曲、前腕の回外 |
長頭の通過部位 | 肩関節内、上腕骨の結節間溝を経由 |
痛みが起きやすい動作 | 荷物の持ち上げ、高所の作業、肘を曲げたままの反復動作など |
この表にある通り、長頭の通過部は滑膜に包まれており、摩擦を繰り返すことで炎症が起こりやすくなります。また、関節内を通過する唯一の筋腱であるため、肩関節の動きすべてに影響を及ぼす可能性があり、痛みの範囲も肩から二の腕にかけて広がることがあります。
長頭腱が炎症を起こすと、腕を挙げる、物を持ち上げる、身体を横に倒すといった動作で痛みが誘発されやすくなります。特に肩の前方に鋭い痛みを感じるのが特徴で、症状が進行すると、夜間痛や持続的な違和感、さらには腱の部分断裂や完全断裂を起こすこともあります。
早期の段階で適切な対応をすることが、症状の悪化や手術の回避に繋がります。無理なストレッチやマッサージで自己流の対処をすると、かえって腱に傷がつき、慢性化する恐れもあります。痛みが一週間以上続くようであれば、専門医の診察を受けることが推奨されます。
上腕二頭筋の痛みを診断する方法
上腕二頭筋の痛みを感じたとき、自己判断だけで原因を特定するのは非常に難しいものです。特に長頭腱炎などの腱のトラブルは、肩や肘、首など他の部位の障害とも症状が重なりやすく、誤った対処をしてしまうと回復が遅れたり、慢性化してしまう可能性があります。そこで大切になるのが、整形外科で受けられる専門的な検査です。
最初に行われるのは視診と問診です。医師は患部の腫れや変形、皮膚の色の変化などを観察し、日常生活での痛みの出方や負担のかかる動作、過去の怪我の有無などを細かく確認します。その上で、上腕二頭筋長頭腱に異常があると考えられる場合、以下ののような検査が行われます。
検査名 | 特徴 | 検出可能な異常 | メリット | デメリット |
ヤーガソンテスト | 徒手検査、手軽に実施可能 | 上腕二頭筋長頭腱の炎症や痛み | 診察室ですぐに確認可能 | 主観的で再現性に乏しい |
エコー検査 | 超音波によるリアルタイム観察 | 腱の炎症、肥厚、断裂、滑液包の腫れ | 非侵襲的、比較的安価 | 骨内部や微細損傷には不向き |
MRI検査 | 磁気共鳴画像による断面撮影 | 腱・筋・関節包・関節唇の異常 | 正確かつ詳細な構造把握が可能 | 高コスト、検査に時間がかかる |
これらの検査を組み合わせることで、上腕二頭筋の痛みの原因がどこにあるのかを高精度に突き止めることができます。整形外科を受診する際は、痛みの程度や発症したタイミング、どのような動作で痛みが強くなるのかをメモしておくと、医師による診断がスムーズになります。
診断結果に基づいて、薬物療法、物理療法、運動療法などが選択されます。放置すると腱の断裂や筋力低下につながるケースもあるため、医療機関での早期検査は非常に重要です。
上腕二頭筋の痛みを感じた際、病院に行くべきかどうかを悩む方は少なくありません。特に軽度な痛みや違和感の場合、「そのうち治るだろう」と放置してしまうケースも多いのが実情です。そんなときに有効なのが、自宅でできるセルフチェックです。自分で状態を確認することで、病院に行く判断材料にもなりますし、適切な対処のきっかけにもなります。
まず、自分でチェックできる主なポイントは「動かしたときの痛みの出方」、「力を入れたときの反応」「患部の腫れや変色」、「左右差の有無」の4つです。特に上腕二頭筋長頭腱炎の場合、肘を曲げる動作や、腕を外側に回す動作で痛みが出やすいという特徴があります。
チェック項目 | 判定の目安 |
腕を前に伸ばした状態から上にあげると痛むか | 痛みがある場合は腱に負担がかかっている可能性 |
手のひらを上に向けて肘を曲げると違和感があるか | 違和感・痛みがある場合は長頭腱の炎症が疑われる |
肩の前方を押すとピンポイントで痛むか | 局所的な圧痛があれば腱炎の初期症状の可能性 |
反対側の腕と比較して筋力が弱いと感じるか | 明らかな左右差があれば筋機能低下が進行している可能性 |
腫れや赤み、熱感があるか | 炎症反応が起きているサインであり注意が必要 |
これらのチェックは、自宅で短時間にできるシンプルな方法ですが、痛みの種類や動作による変化を具体的に把握するのに役立ちます。さらに、朝起きたときに痛みが強い、夜間にうずくような痛みがある、というような特徴的な症状も見逃さないようにしてください。
痛みの原因は何か?日常動作・運動・年齢による発症パターンを解説
40代以降になると、上腕二頭筋の腱に対する負担が急激に増し、腱の変性や筋力低下が進行しやすくなります。これは加齢によって筋肉や腱の柔軟性が低下し、修復機能も衰えるためです。特に上腕二頭筋の長頭腱は肩関節の奥深くに位置し、複雑な動作によって頻繁に摩擦や圧迫を受けるため、腱炎が発症しやすくなります。
腱変性の進行には、以下のような複合的な要因が関係しています。
原因項目 | 内容 |
血流低下 | 加齢により腱への血流が減少し、回復力が低下する |
滑膜の変性 | 長年の摩擦により滑膜が肥厚し、腱への圧迫が強まる |
筋力のアンバランス | インナーマッスルの低下により、上腕二頭筋への負荷が集中する |
回復の遅延 | 軽い炎症が慢性化しやすくなり、治癒までに時間がかかる |
姿勢の悪化 | 猫背や巻き肩が肩関節周囲の筋肉に無理な負荷をかける |
これらの要因が重なることで、上腕二頭筋長頭腱は絶えずストレスを受け続け、結果的に腱炎や断裂を招くことになります。さらに、肩関節は複数の筋肉が協調して動く構造をしているため、ひとつの筋腱に異常が出ると周辺の組織にも影響が及びやすいのです。
では、どのようにすれば加齢に伴う腱変性を予防できるのでしょうか。ポイントは以下の通りです。
- 肩甲骨まわりのストレッチを習慣化する
- インナーマッスル(棘上筋・棘下筋・肩甲下筋など)を意識的に鍛える
- 長時間同じ姿勢を避け、30分に1回程度は肩を動かす
- 冷えを防ぎ、血行を促進する生活習慣を整える
- 炎症を感じたらすぐに休息を取り、無理な動作を避ける
年齢による体の変化は避けられませんが、正しい知識と予防習慣を身につけることで、腱の健康を長く維持することが可能です。特に肩まわりの筋肉や腱は、日常生活のあらゆる動作に関与するため、定期的なチェックとメンテナンスが重要になります。
重度の上腕二頭筋長頭腱炎に対する手術療法と最先端治療の選択肢
手術が必要なケースとは?断裂・癒着・再発を防ぐ選択肢
上腕二頭筋長頭腱炎が慢性化し、保存療法や物理療法、鍼灸といった一般的な治療で効果が見られない場合、医師は手術療法の検討を提案することがあります。特に、腱の断裂や癒着、繰り返す再発によって日常生活や仕事、スポーツ活動に著しい支障をきたす状態は、外科的な処置が必要となる典型的なケースです。
上腕二頭筋長頭は、肩関節の前方を走行する重要な腱であり、その付着部での損傷や摩耗が進行すると、筋肉の牽引力が伝わりにくくなるほか、関節内部での摩擦によって痛みが慢性化します。断裂が生じると、腕を曲げたり回したりする動作で急激な力が入らなくなり、腫れや変形が見られることもあります。
このような状態では、以下のような検査で手術の適応可否を判断します。
- MRIによる腱の断裂・癒着の有無
- 超音波検査による腱の炎症範囲の確認
- ヤーガソンテストなど徒手検査での陽性反応
さらに、手術の選択肢にはいくつかの方法があり、患者の年齢、症状の程度、活動レベルによって異なります。
手術法の名称 | 対象となる症例 | 主な処置内容 | 入院期間 | 術後回復の目安 |
腱切除術 | 完全断裂・強い癒着 | 損傷部を切離し、痛みの原因を除去 | 2~3日 | 約3か月で運動復帰 |
腱固定術 | 再発性腱炎・部分断裂 | 腱を上腕骨の別の部位に固定し、摩擦を防止 | 1~2日 | 約2~4か月 |
関節鏡視下手術 | 軽中度の炎症・癒着 | 小さな切開からカメラで処置、組織温存 | 日帰り~1泊 | 1~2か月で復帰 |
これらの手術では、患部の炎症を抑えるだけでなく、腱の動きを改善し、将来的な損傷や再発を防止する目的があります。また、術後は理学療法士の指導のもとでのリハビリが必要不可欠となり、肩関節の可動域を取り戻す為に定期的な通院と運動療法が行われます。
なお、手術を選択するかどうかは、整形外科医との十分な相談のもと、次のような項目で判断しましょう。
- 半年以上痛みが続いているか
- 保存療法で改善が見られないか
- 夜間痛や運動制限が日常生活に支障をきたしているか
- MRIで断裂または癒着の所見があるか
- 本人の生活レベルや職業上のニーズが高いか
これらの要素を踏まえて、医師とともに最適な治療方針を選ぶことが重要です。手術は最後の手段ではありますが、適切なタイミングで選択することにより、生活の質を大きく改善する可能性があります。
近年注目されている再生医療・体外衝撃波・PRP治療の可能性
上腕二頭筋長頭腱炎に対する治療は近年大きく進化しており、手術以外の先進的な選択肢が増えてきています。特に注目を集めているのが、下記のような再生医療、体外衝撃波治療、PRP(多血小板血漿)療法といった、生体の自然治癒力を活用する治療法です。
治療名 | 概要 | 治療回数の目安 | 保険適用 | 主な対象症例 |
PRP療法 | 血小板から成長因子を注入 | 月1~2回(3回程度) | 自費診療 | 慢性腱炎・関節痛 |
体外衝撃波治療 | 音波で血流改善と修復促進 | 週1回×5~6週 | 自費または一部適用 | 腱炎・足底筋膜炎 |
再生医療(幹細胞) | 脂肪幹細胞や自己サイトカインを使用 | 施設ごとに異なる | 自費診療 | 難治性腱炎・軟部組織損傷 |
ただし、これらの治療法はいずれも保険適用外である場合が多く、費用面での負担が課題となります。事前に医療機関での見積もりや説明を受けることが重要です。
どの治療を選ぶかは、患者の年齢、症状の程度、生活スタイルによって最適解が異なります。従来の保存療法で改善が見込めない場合でも、こうした先端的な治療法があることを知っておくことで、より希望の持てる選択が可能となります。痛みの原因を見極め、信頼できる医師と相談しながら、未来を見据えた治療戦略を立てていきましょう。
まとめ
上腕二頭筋の痛みに悩まされている方は、年齢や日常の動作、スポーツの習慣など様々な原因によってその症状を抱えています。特に40代以降では腱の変性や筋力低下によって、腱炎や断裂といったリスクが高まることが明らかになっています。上腕二頭筋長頭腱炎は「放っておけば治るだろう」と見過ごされがちですが、重症化すると日常生活に支障をきたし、最悪の場合は手術が必要になるケースもあります。
診断においては、ヤーガソンテストやスピードテストなどの徒手検査に加え、MRIや超音波エコーによる画像診断が有効です。病院での受診に不安がある方でも、自宅でできるセルフチェック法を用いて初期兆候を確認することが可能です。少しでも違和感を感じたら、自己判断せず、整形外科などの専門機関で早期に診断を受けることが重要です。
大切なのは正確な診断と信頼できる医師との相談です。自分の症状と向き合い、科学的根拠のある方法を選ぶことで、再発を防ぎながら健康的な生活を取り戻していきましょう。
蟹ヶ谷スポーツ接骨院では、体の不調やスポーツによるケガの治療を専門に行っております。痛みや違和感を感じる部位に対して、適切な治療とケアをご提供し、早期回復をサポートいたします。また、リハビリテーションや予防ケアも行っており、健康な身体づくりをお手伝いします。患者様一人ひとりに合わせた丁寧な対応を心掛け、安心して治療を受けていただける環境を整えております。お気軽にご相談ください。

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よくある質問
Q.手術を受けるべき症状の目安はありますか?
A.腱の断裂や強い癒着、長期間改善が見られない慢性炎症がある場合は手術が必要になることがあります。例えば、安静やマッサージ、ストレッチといった保存療法を3か月以上続けても改善しないケースや、MRIやエコーで構造的な損傷が確認された場合は、早期の手術が推奨されることもあります。特に再発を繰り返す方は、整形外科での詳細な検査と相談が不可欠です。
Q.鍼灸院と整形外科、どちらに相談すべきですか?
A.痛みの原因を正確に特定する為には、まず整形外科でヤーガソンテストやMRI、エコー検査などの画像診断を受けるのが基本です。そのうえで、鍼灸や物理療法などの保存療法を組み合わせるのが効果的とされています。慢性的な筋肉の緊張やストレスが関係している場合、鍼灸による施術で症状が緩和されることもありますが、断裂や重度の炎症がある場合は早急な医師の診断と治療が必要です。
医院概要
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電話番号・・・044-777-8843
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